配信(RTMP)

配信とは、カメラやエンコーダーで生成した映像をRTMPなどのプロトコルで配信サーバーに送り、視聴者へリアルタイムで届ける処理のことです。

配信はどこまでを指すのでしょうか

通常はカメラからサーバーへ送る区間を指します。サーバーから視聴者へ届ける区間は配信(デリバリー)と呼び分け、別のプロトコルを使うことが多くあります。二つの区間を区別しておけば、「配信が映らない」という問題を上り側と下り側のどちらで探すかを決められます。

送出区間と配信区間を分けた図。カメラ・エンコーダーからメディアサーバーまでがRTMPの送出区間で遅延1〜5秒、メディアサーバーから視聴者のプレーヤーまでが配信区間でHLS 10〜30秒または低遅延HLS 2〜5秒。ストリームキーは送出区間の鍵で、漏れると第三者が同じチャンネルで配信できる。

何を準備すればよいのでしょうか

映像ソース(カメラまたはスマートフォン)、エンコーダー、そしてソリューションが発行するサーバーアドレスとストリームキーです。スマートフォンアプリで行えばエンコーダーがアプリに含まれるため機材なしで始められ、複数カメラや字幕の重ね合わせが必要ならPCエンコーダーを使います。ストリームキーは配信権限と同じなので、画面共有やキャプチャに映らないよう管理する必要があります。

どの設定が画質と安定性を左右しますか

解像度・フレームレート・ビットレートの三つのバランスです。アップロードの余力より高いビットレートを設定すれば画質は上がりますが、その代わり途切れます。現場の回線が不安定なら解像度を一段下げ、ビットレートに余裕を持たせるほうが視聴体験には有利です。有線接続と予備回線は大規模配信の基本の備えです。

途切れや遅延が起きたら何から確認しますか

順序があります。第一にエンコーダーのアップロード状況(ドロップフレーム)、第二に現場の回線、第三にエンコーダー設定、第四に配信区間と視聴環境です。視聴者の画面だけで判断すると原因が入れ替わりやすいため、配信中はエンコーダーの指標と視聴画面を同時に表示しておくとよいでしょう。

配信方式の選択基準

区分

スマホアプリ

PCエンコーダー

スタジオ構成

必要なもの

スマートフォン1台

カメラ+PC+エンコーダー

照明・音響・複数カメラ

向く場面

現場・店舗・即席配信

字幕・複数ソースが必要

大型編成・ブランド企画

回線

モバイルまたはWi-Fi

有線を推奨

有線+予備回線

運用人数

1〜2名

2〜3名

3名以上

弱点

外部音響・アングルの制約

機動性が低い

費用と準備時間

Shopliveの視点

配信は、うまくいっているときは誰も話題にせず、うまくいかなければその日の準備すべてが無意味になる区間です。現場で最も多く出会う事故は機材の問題ではなく、回線と予備計画の不在です。進行表より先に決めるべきは「途切れたときに何をするか」であり、それまで決めておけば配信はもう議題ではなくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. RTMPとWebRTCは何が違いますか。
RTMPは主にカメラからサーバーへ送る区間で使われ、WebRTCはサーバーから視聴者へ届ける区間まで1秒未満の遅延で処理します。代替関係ではなく担当する区間が異なります。

Q. スマートフォンだけで配信できますか。
可能です。専用アプリを使えばエンコーダーとカメラが一台に収まるため、機材なしで始められます。ただし複数アングル、字幕の重ね合わせ、外部音響が必要ならPCエンコーダーのほうが有利です。

Q. ストリームキーが漏れるとどうなりますか。
第三者が同じチャンネルで配信できてしまいます。露出が疑われる場合はすぐに再発行し、画面共有時にキーが映らないよう準備画面を分けてください。

Q. アップロード速度はどれくらい必要ですか。
目標ビットレートの1.5〜2倍の余裕を持たせるのが一般的です。回線速度は瞬間的に落ちるため、平均値ではなく最低値を基準にする必要があります。

Q. 配信中に設定を変更できますか。
多くのエンコーダーは再接続を必要とします。配信中の変更は途切れにつながるため、リハーサルで最終設定を確定させるほうが安全です。

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